これまでたくさんレビューしてきた「Vector Optics」のドットサイト。
現在一応探せば見つかる、販売中の光学機器がほとんどでしたが今回はまだ日本で未発売のベクターオプティクスのドットサイトをご紹介します。
今回ご紹介するのは「ベクターオプティクス ヴィクト」というドットサイトです。
価格は4,980円と非常にお手ごろです。
しかし、いくらお手ごろでもこれまでのベクターオプティクスの製品と比較して、この価格の価値があるかどうか見極めないと安物買いの銭失いになってしまいます。でも、買ってみないとわからない・・・
わかりました!!
今回は商品を実際に用意し同価格帯の「ベクターオプティクス マーベリック」も用意し、徹底的にレビューしていきます!!
これを見て度のドットサイトを買おうか迷っている方は解決すること間違いなし!
ぜひ参考にしてください。
もくじ
1.外箱・付属品などについて
2.Vector Optics ヴィクトの外観について
3.Vector Optics ヴィクトのレンズについて
4.Vector Optics ヴィクトのドットについて
5.実際に最高級チューブ型光学機器と比較してみた
6.同価格帯のVector Optics マーベリックと比較してみた
7.総合評価&オススメ度
8.まとめ
1.外箱・付属品などについて
それではまず外箱から。
非常に簡素な箱ですが、専用の箱ですね。
ベクターオプティクス製品なのですが偽物なのかな?と思ってしまう点が一つ。
こちら、なぜか「VICTOPTICS」という印字がされています。*ドットサイト本体にも
え・・・偽物・・??と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、特にそうではなくこれが正しいそうです。
格安モデルはセカンドライン的なブランドにしているのでしょうか・・真偽は不明です。


つぎに付属品などの説明を写真付きでご説明していきます。
- 【サイズ】全長:69mm 対物レンズ経:22mm 【重量】115g
- 【倍率】1倍 【ドット】3MOA 【明るさ調整】11段階
- 【ゼロイン】1クリック:1MOA、調整幅:±100MOA(上下左右)
- 【電池】CR2032(付属しません)【対応マウント】20mmの標準レール(ピカティニー等)
- 【付属品】ライザーマウント、レンズカバー、六角レンチ、クリーニングクロス
5000円を切る価格ながら、ライザーマウントも付属しているので様々な銃に使用することができます。
こちらも超格安ながら、もし販売した場合は満足保証が付きます。*販売するかは現在未定
本体外観は少しチープな質感ではありますが、そこまで特筆すべきような点はありません。
電池ボックスが斜めについていて、Bushnell TRS-25にも似たデザインですね。
ライザーマウントを装着してみました。
ライザーマウントは20mmレールになっていて、マウントには六角レンチで固定する非常にシンプルな形をしています。
また、このマウントは20mmレールに対応しているのでこのドットサイトに限らず汎用性があるのでその点うれしいですね。
次にライザーマウントをつけた状態の反対側はこのようになっています。
六角の穴が複数むき出しなので少し外観的にう~んって感じではあります。
フタを外すとゼロイン調整のねじが露出します。
ネジは非常に薄く短いので小さめのマイナスドライバーが必要です。
ゼロイン調整について
実際にねじを回してゼロイン調整幅を確かめてみました・・・!!
その結果、以下の写真の白枠の中なら動かすことができました。
基本的にゼロイン調整はおそらく大丈夫だとは思いますが、FAMASなどのサイトと銃口の高さがかなり違う銃の場合、調整幅が足りない可能性があります・・。
個体差もありますがその点ご注意をお願いします。
同じくベクターオプティクスのマグニファイアとセットで取り付けてみました。
写真で見ると高さが違うように見えますが、確かに少し高さは違いますが、ブースターとの併用OKです。
非常綺麗にブースター越しにサイティングすることができます。
3.Vector Optics ヴィクトのレンズについて
さて、実際にレンズを見ていきましょう。
割ときれいなルビーコートですね。
お値段以上のものを感じます。
この角度だけで見ると実物のかなり高いドットサイトに見えないこともありません。(笑)
次に接眼レンズ側を見てみましょう。
レンズの透明度に関しては及第点といった感じ。
少し青みを感じますね。
この写真ではあまり感じることができないかもしれませんのでこの先の比較項目にてご説明します。

4.Vector Optics ヴィクトのドットについて
ドットについて詳しく見ていきましょう。
輝度調整は手動で11段階まであります、が・・・・!!
残念ながら、インドア明るめの部屋で確認していくと8段以下目まではとても使えたもんじゃないような暗さなので9段階目以降で輝度を調整していただきたく思います。
10~11段階目はしっかり使用可能なレベルの輝度を点灯させることができます。
ドットは思っていた以上にきれいな円形でよくできているなと感じました。
その一方で屋外の明るいところだと11段階目の輝度では難しいのでは・・??といった感じ。
インドアから曇りのサバゲーで使う場合は何の心配もなしですね。

5.実際に最高級チューブ型光学機器と比較してみた
それでは「Aimpoint Comp M5」と比較していきましょう。
比較をしていく中で感じたことが多くありました。
輝度がかなり違う
まず確認してみてわかるのは最大輝度の差です。
上が実物エイムポイントComp M5
下が今回レビューしている商品です。
輝度が部屋の環境による適正輝度を超えると、本来2MOAであっても4MOA、6MOAなどまで大きくなります。
しかし今回のドットサイトはそれほど輝度が上がらないので必然的に2moaになっており、そう言った現象を起こすほどではない輝度なので炎天下屋外での使用ではあまり安心できないようです。

レンズの透明度が違う
この写真を見るとはっきりとした差を感じることができるかと思います。
レンズの透明度がかなり違いますよね。
青みが強く見比べてしまうとかなり気になってしまいましたが、単品で見るとそこまでの青みは感じないのでサバゲーなどで使用するには全然問題ありません。
ただ安かろう悪かろうで高品質!!と太鼓判は推せません。

ドット発光部が邪魔
普通のドットサイトですと視界に何の問題もないのですが左部にドットの発行部分が出っ張っていて、少し視界が狭くなってしまいます。
他の機種を見てみましたが、同じようにドット発光部がここまで出っ張っていって邪魔に感じてしまう光学機器はなかなかありません。
マーベリックも右下の部分に発光部があり少し出っ張っていますがヴィクトよりは気になりませんでした。

電池寿命が雲泥の差
ベクターオプティクス ヴィクトに新品電池を入れ、「輝度6」で1週間ほど放置していますと、当然のようにあっという間に電池を使い果たして消えていました。
これはこのドットサイトに限らずレプリカドットサイトは総じて電池寿命がかなり短く「サバゲーで使った時に電池を切り忘れたから電池がなくなった」という経験をされた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
実物のドットサイトは1個の新品電池で何万時間という単位の寿命なので点けっぱなしにしていても切れることはまずありません。
今回比較として使用している「Aimpoint COMP M5」の場合ですと5万時間点灯可能なので単純計算でも2000日点けっぱなしでも電池が切れることはありません。さすがですよね。
防水性能がない
今回比較対象としている実物ドットサイトは45メートルの防止機能があり、どんなに水にじゃぶじゃぶつけても投げ込んでも壊れません。
要するにヒジョーーーに頑丈なのです。これはチューブ型ドットサイトの利点でもあります。
それに対しヴィクトは防水性能がない[少なくとも確認出ませんでした]ので、雨での使用や水没には弱いです。
まあ、海に入ったらそもそも電動ガンのほうが瞬殺で壊れるのでそんなことはないかと思いますが・・・(笑)
6.同価格帯のVector Optics マーベリックと比較してみた
それでは、同価格帯(マーベリックのほうが6900円ほどで少し高い)の同メーカードットサイト「マーベリック」と比較していきましょう。
ドットサイト本体の大きさはマーベリックのほうが上です。
マーベリックは「ノーベルアームズ T-1」とサイズも非常に酷似しています。
それに対しヴィクトはそれより一回り小さいサイズではありますが、レンズ径は同じです。
デザイン性は好みがわかれるところですが、同じレンズ径でさらにコンパクトなのでショットガンに搭載する場合やハンドガンに搭載する場合でもサイズ感的にかなりいいかもしれませんね。
次に反対側側面はこのようになっています。
両方ともチューブ型のT-1をベースにしたデザイン性のように見受けられます。

ドットの輝度・レンズの透明度について比較してみた
マーベリックとヴィクトの最大輝度を比較してみました。
結果は一目瞭然でマーベリックのほうがより強く明るいドットを表示することができ、屋外快晴時のサバゲー使用でも可能な輝度で点灯します。
それに対しヴィクトもそれなりに明るく発光しますが、まぶしいような輝度はありませんでした。
やはりどんな環境でもこの輝度は使わないだろうな~というようなレベルの輝度が一つあると万が一の炎天下などに対応できる安心感や余裕を持つことができます。
また、レンズの透明度もかなり差があるのを感じていただけるのではないでしょうか?
上がヴィクトで下がマーベリックです。青みが強くハッキリ出ているのに対し、透明までとはいかないまでもマーベリックのほうがより非常に透明度の高いレンズであることがわかると思います。
レンズの透明度比較写真をもう一枚とってみました。
この写真を見てもかなりのレンズの透明度に差があるように感じます。
ヴィクトが全体的に青色っぽいのに対し、マーベリックのほうは少し鮮明度がまだあと少しの段階ではありますがかなり透明ですよね。
これはヴィクトとマーベリックの間には明らかに「性能差がある」といえます。
確かにかなり細かい部分ではありますが、価格と性能が比例していなければ買っても満足できず失敗したな~というような後悔の気持ちになってしまいます。
皆さんにはぜひそういう失敗をせずにドットサイト選びをしていただきたくて記事を書いています。

そんな感じで青色が少し強めなのでブースター越しに覗いても少し青いです。
しかし、青いイコール悪いとは一概に言えず視認性を上げることもできますのでその点は好みで別れるかもしれませんが、情報共有として。

7.総合評価&オススメ度
・ドットの輝度 60点
・ゼロイン調整幅 65点
・レンズの透明度 60点!!
・外装 30点 (好みによる)
・コスパ 60点
実物ドットサイトや同価格帯のマーベリックと詳しく徹底比較してきましたがいかがでしたでしょうか。
非常にお安い価格で注目してレビューしてきましたが、やはり様々な点においてあまりお勧めできる商品ではないと個人的に感じました。
確かに5000円を切る価格でVector Opticsのドットサイトが買えるというのは大きなメリットではありますが、
皆さんは「ベクターオプティクスのドットサイトがほしいのではなく、良い性能でコスパのいいドットサイトがほしい」のではないでしょうか?
その観点から考えるとあと2000円出して「ベクターオプティクス マーベリック」を買うことをお勧めします。
ちなみにマーベリックは以前レビューしているのでよければこちらもご覧ください。
オススメ度
結論・・・
これを買うなら、あと2000円出して、マーベリックを買うべき。(笑)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ベクターオプティクス ヴィクト。
安価でマウントが20ミリレールで汎用性が高く、外観も実在する光学機器に似ていて銃に取り付けた際に外観を崩さない。
全体的に平凡な性能ではありますが価格が安く、お手ごろに光学機器デビューするにしてはありかなと思える光学機器でした。
ただ、あと2000円出せばマーベリックが買えることを踏まえるとこちらをお勧めするのは難しいです。
それなりのドットサイト、という点では非常にありだとは思いますが、様々なドットサイトと比較していくとかなり物足りなさを感じる光学機器でした。
ちなみに・・・保証については?
他のベクターオプティクスの製品でもご説明しましたが正規販売代理店での購入に限り、90日間の無条件返品が付いてきます。
過去の記事でもお知らせしましたようにこれほどの手厚い保証をしているのはなかなかありません。*本当に良い物だけを販売したいということで、現在販売するか検討中だそうです・・・
